米国の化学大手のダウ・ケミカル社は4月、太陽光パネル用の封止用フィルムに関して、米国と欧州で特許を取得したと発表した。

 ダウ・ケミカル社によると、今回の特許は、太陽光パネルに組み上げた場合、発電システムの発電性能などを改善するという。具体的には、ポリオレフィン樹脂と触媒の技術によって、発電効率を高めるだけでなく、1Wあたりコストを削減できると強調している。

 取得した特許は、米国の「8581094」と「8592679」、欧州の「2067175」などである。これ以前に、中国の「CN 101517750 B」 、フィリピンの「PH 12009500505B1」など。

 対象となる技術が使われているポリオレフィン製の封止用フィルム「ENLIGHT」は、絶縁性が高く、潜在的に誘発される太陽光パネルの劣化(PID:potential lnduced degradation)現象への耐性が強いことから、太陽光パネルの発電効率を維持できるという。これによって、売電量の損失抑制、太陽光パネルの信頼性の向上、長期的な性能の向上を実現できるという。