かつて東洋一の規模と言われた錦海塩田跡地(出所:瀬戸内市)
かつて東洋一の規模と言われた錦海塩田跡地(出所:瀬戸内市)
[画像のクリックで拡大表示]

 岡山県瀬戸内市の錦海塩田跡地でのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設計画がいよいよ動き出した。3月31日に跡地を所有する瀬戸内市と、発電事業者である瀬戸内Kirei未来創り合同会社(東京都千代田区)との間で、土地の貸付契約を締結した。計画では、錦海塩田跡地約500haのうち約260haに、約230MWの太陽光発電設備を建設する。2014年度の上半期に着工し、2018年度に稼働する予定だ。

 土地の貸付契約の期間は20年(更新可能)で、貸付料は工事期間(想定5年)が年1億円、売電事業を開始した後は年4億円となった。南海トラフ地震を想定した堤防の増強や防潮堤のかさ上げ、排水用補助ポンプの設置などに同合同会社が約30億円を投じる。

 このほか、同合同会社は、地域振興に関する事業費として契約期間内に合計16億円を拠出する。当初の提案では、メガソーラー事業と並行して、データセンターや親水公園(エコロジカルランドスケープ)の建設など、地域の活性化、環境の保全、文化の振興にも配慮したものとなっている。16億円はこうした事業を想定しているとみられる。

 また、瀬戸内Kirei未来創り合同会社には、米ゼネラル・エレクトリック(GE)の金融部門が、過半以上を出資する方向で協議している。また、GEはメガソーラー向けの大型パワーコンディショナー(PCS)で実績があり、事業会社への投資に向けた交渉とは別に、PCSの納入についても交渉を進めている。