シーメンス・ジャパンは2014年4月2日、東京都内で記者会見を開催し、ケーブルレスのプローブを搭載した超音波診断装置「ACUSON Freestyle(アキュソン フリースタイル)」を発表した。同日から販売を開始、年間200台の販売を目指す。同年4月11~13日にパシフィコ横浜で開催される「ITEM 2014(国際医用画像総合展)」においても同製品を出展する。

実演の様子
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 シーメンス・ジャパンによれば、ケーブルレスのプローブを搭載する超音波診断装置は世界初。プローブをケーブルレスにしたことで、大きく次の四つの利点が生まれると説明する。

(1)断線リスクの回避
 装置を移動する際のケーブル巻き込みによる断線リスクを取り除ける。さらに、実際に検査する人のストレスを低減し、ワークフローの向上につながる。

(2)装置レイアウトが自由に
 これまでは、ケーブルの長さや操作パネルまでの距離などの問題から検査室内での装置レイアウトは限定されていた。今回の装置は、本体から約3mの範囲内でプローブを使え、かつプローブを利用して装置本体の遠隔操作をすることができる。

これまではケーブルに滅菌カバーをする必要があった
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(3)スキャン時のアプローチが自由に
 検査時に無理な体勢でスキャンする必要がなく、検査実施者の手首への負担が軽減できる。同時に、疾患や状況により体を動かすことが危険・困難な患者にとっても、無理のない体勢で検査を受けることができる。

(4)感染リスクの低減
 手術室で利用する場合、これまではケーブルを滅菌カバーで覆う必要があった。今回は、プローブのみを滅菌カバーで覆えばよく、患者への感染リスクを低減できる。