メガソーラー事業のスキーム(出所:東レエンジニアリング)
メガソーラー事業のスキーム(出所:東レエンジニアリング)
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 東レエンジニアリング(以下TEK)とフジプレアムは2月20日、固定価格買取制度(FIT)に基づく発電事業会社を共同で設立したと、発表した。新会社は、ひびき灘開発から北九州市若松区の7haの土地を賃借し、出力約5.8MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設し、九州電力に売電する。売電期間はFITに基づき、2014年10月1日~2034年9月30日までの20年間の予定。TEKは、設備の設計・工事・保守を新会社から受注する。

 発電事業会社の名称は、「北九州TEK&FP合同会社」。約20億の総事業費で、出力5.783MWのメガソーラーを運営する。そのうち45kWは太陽追尾型の太陽光発電システム、残りは、単結晶シリコン太陽光パネルを地上に設置する。いずれもフジプレアム製だ。

 TEKは2012年度に環境エネルギー事業部を発足し、太陽光発電設備の施工事業に参入した。2012年度の売上高は約5億円、2013年度売上高は約35億円と増収の見込みだ。一方、フジプレアムは兵庫県姫路市で2000年から太陽光発電事業を開始し、2012年度における同事業の売上は約46億円、太陽光パネルは現在、年100MWの生産能力を持つ。今回の合弁事業では、TEKとフジプレアムが発電事業会社に出資し、設備の運用・保守までも含めたノウハウを取得する場として活用し、従来の施工事業からEPC(設計・調達・施工)事業・O&M(運営・保守)事業へと事業範囲を拡大する。

 今回の案件でリスクや収益性を見極めた上でさらなるEPC事業拡大のため、発電事業会社にマイナー出資する事業形態も検討する。この場合、パートナー選定が重要なため、自治体、異業種企業との連携を強化、東レの信用力・ブランド力を活用し事業機会の創出につなげる。