パナソニックの「デジタルミラー」
パナソニックの「デジタルミラー」
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 パナソニックは、サービス付き高齢者向け住宅、いわゆる「サ高住」事業を手掛ける新会社、パナソニック コムハートを2014年2月末に設立する。住宅設備・電気製品・介護機器の製造販売と、介護サービスを結び付けた事業を展開する。2018年には、100棟のサ高住の設置と、100億円以上の売り上げを目指す。

 全ての施設にパナソニックの最新設備や機器を設置、体力向上やリハビリ、認知症などに対応したプログラムを開発し、導入する。既にパナソニックが運営している介護施設では、「デジタルミラー」の導入によって映像を見ながら体力向上プログラムを楽しく行えるサービスを実現している(関連記事)。こうした体力向上プログラムに加え、将来的には認知症対応のプログラム開発や、画面を使ってゲーム感覚で行えるアクティビティなど、より質の高いサービスを提供する。

 高齢者が安心して住める住宅プランの実現も図る。例えば、正方形の間取りを採用することで、ベッドとトイレを最短距離で配置する。これにより、身体的負担を減らして、できる限り自分でトイレに行けるよう配慮する。また、徘徊検知機や監視カメラ、ナノイー発生器の設置などを、介護設計のプロがプランニングする。

 パナソニック コムハートの事業スキームは次の通り。まず、土地(200~300坪)を所有するオーナーを募集し、建物(2億円程度)を建ててもらう。その土地と建物を20年以上の長期間借り上げて、オーナーに賃借料を支払う。サ高住の入居者からは、住宅の賃借料や食事代を支払ってもらう。小規模多機能型居宅介護の施設利用については、介護サービス利用料や介護保険報酬を受領する。