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宮古島で超小型EVの社会実験、太陽光発電と蓄電池併設の充電ステーション

2014/01/29 09:24
金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所
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太陽光パネルと蓄電池を併用した充電ステーションのイメージ(出所:東芝)
太陽光パネルと蓄電池を併用した充電ステーションのイメージ(出所:東芝)
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宮古島市の社会実証で導入する超小型EV(出所:ホンダ)
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 東芝は、沖縄県宮古島市、ホンダ、本田技術研究所と協力し、「宮古島市小型電動モビリティ等の活用に係る社会実験プロジェクト」を1月28日から運用開始したと、発表した。同プロジェクトは、宮古島市のエコアイランド化の推進に向け、島内の新たな移動手段としての超小型EV(電気自動車)や、電力供給装置などの導入および活用、運用管理に関する情報収集を行う。実証期間は、2014年1月28日から2016年3月31日まで。

 具体的には、東芝が太陽光パネルと蓄電池を備えた充電ステーションを宮古島市内に設置する。設置場所は、下地庁舎、城辺庁舎、伊良部庁舎の3カ所。また、東芝HEMS(住宅エネルギー管理システム)「フェミニティ」を活用して、電力需給状況を可視化(見える化)し、社会実験用の超小型EVに加え、島内で運用されているEVが、再生可能エネルギーのみで走行するために最適な太陽光の発電量と蓄電池の容量を検証する。

 充電ステーションには、東芝製の高効率太陽光パネルと、同社製Liイオン蓄電池「SCiB」を搭載した定置式家庭用蓄電システム「エネグーン」を活用する。宮古島市は台風による停電が頻発する地域であることから、非常用電源としての蓄電池の活用も想定する。将来的には、同実験を通じて確立したモデルについて一般家庭などに普及することを目指す。充電ステーション設備の一部は、経済産業省の「次世代自動車充電インフラ整備促進事業」に採択されている。

 同実験の走行試験に使用される本田技術研究所の超小型EV「マイクロコミュータープロトタイプβ(MC-β)」にも、動力用として、SCiBが搭載されている。SCiBの長寿命特性を生かし、車載用途から定置用途へのリユース(再利用)も検討するとともに、次世代自動車システムと再生可能エネルギーを活用したインフラ構築などの先端技術開発・連系を加速させる。

 ホンダも同日、宮古島市などでの社会実験への参加に関して発表した。ホンダは、国土交通省主導で導入が検討されている超小型モビリティーの車両区分および欧州L7カテゴリーを視野に入れた近距離移動用の超小型EV「MC-β」を使った社会実験を行うためのMOUを、沖縄県宮古島市と熊本県と締結し、今秋から順次実施するため、具体的な検討を開始した。同社会実験では、高齢者層の近距離圏内の日常的な移動支援のほか、通勤や業務目的のカーシェアリングといったさまざまな用途での可能性に加え、それぞれの環境に合わせたインフラを含めた街づくりについても各自治体と共に検証する。また、子育て層に対しての価値検討も合わせて推進する。

 「MC-β」は蓄電池やモーター、コントローラーなどを床下およびリアスペースに配置し、動力機能をコンパクトに完結させたプラットフォームである「Variable Design Platform」を採用することで、さまざまな用途や顧客の要望に合ったボディや内装を、既存の自動車より比較的容易に開発・生産することを可能にしたという。今回の社会実験では、二人乗りタイプの車両を提供する。

 宮古島市では、環境モデル都市としての取り組みの一環として、離島での街づくりや環境事業と連携した超小型EVによるCO2排出量低減効果を検証する。また、観光地における環境対策のひとつとして、再生可能エネルギーで超小型EVを運用するCO2フリー化の検討を東芝と共同で進める。熊本県では、各地域における移動の問題の改善と、それに伴う地域の活性化、観光地としての新たな魅力の創出に加え、環境エネルギー問題にも取り組み、各施策の効果を検証する。

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