左の白い箱がHDMIからの映像データをWi-Fi Miracastで転送するアダプタ、中央が「BT-200」本体、右がコントローラー部分
左の白い箱がHDMIからの映像データをWi-Fi Miracastで転送するアダプタ、中央が「BT-200」本体、右がコントローラー部分
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 セイコーエプソンは2014年1月28日、両眼シースルーのメガネ型端末「BT-200」を同年4月24日に発売すると発表した。同製品は既に1月初旬に米ラスベガスで開催された「2014 International CES」で披露していた(Tech-On!の関連記事)。

 BT-200には画素数960×540の高温多結晶Si液晶パネルを使い、ユーザーの20m先に320型相当の映像を擬似的に表示する。画素数や画角(約23°)は2011年11月に発売した前機種「BT-100」と同等だが、パネルの大きさはBT-100の0.52型に対し、0.42型と小さくした。

 外光の透過を抑えるシェードを同梱するが、このシェードやケーブルの分を除くと、ヘッドセットの大きさは185mm×170mm×32mmで、重さは88g。前機種に比べて体積が60%程度、重さが40%弱になった。コントローラーも前機種より小型・軽量化した。

 BT-200はBT-100と比較して、重さと体積を大幅に削減したことに加え、Android 4.0を採用しアプリケーションソフトウエア(以下、アプリ)を利用できるようにし、カメラやジャイロ、加速度、地磁気、GPSといった各種センサーを搭載してアプリから利用できるようにした。画面転送仕様「Wi-Fi Miracast」に対応しており、Wi-Fi Miracastに対応したスマートフォンなどの画面を転送してBT-200で楽しむこともできる。

 アプリについては、Webブラウザー、カメラ、画像ビューワー、音楽プレーヤー、メーラーなどをプリインストールしている他、BT-200専用のアプリマーケット「MOVIRIO App Market」も用意し、BT-200にアプリをダウンロードして追加できるようにする。2014年2月下旬にアプリ開発者向けサイトを開設し、SDKなどの配布を開始する計画である。

 価格はオープンだが、エプソンのオンラインストアでは6万9980円(税込み)で販売する。この他、HDMIインタフェースを搭載し、Blu-ray Discドライブなどからの映像をWi-Fi Miracastで転送するアダプターを同梱したモデルも用意する。こちらもオープンだが、オンラインストアでは8万9980円で販売する。前機種は用途が限られていたことなどから、累計販売台数は5000台にとどまっているが、今回は3年間で約5万台の販売を目指す。今後もMOVERIOシリーズの開発は継続し、「最終的には一般的なメガネと同程度の大きさ、重さにしたい」(同社広報)という。