【図1】食・農クラウド「Akisai」のラインアップ。
【図1】食・農クラウド「Akisai」のラインアップ。
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【図2】栽培暦の最適化支援におけるシステムイメージ。
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【図3】「農業生産管理SaaS 生産マネジメントライト」のスマートフォン画面イメージ。
【図3】「農業生産管理SaaS 生産マネジメントライト」のスマートフォン画面イメージ。
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【図4】「農産加工販売SaaS」システムイメージ。
【図4】「農産加工販売SaaS」システムイメージ。
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 富士通は、「FUJITSU Intelligent Society Solution 食・農クラウド Akisai」のラインアップを拡充・強化し、2014年1月から提供を順次開始する(ニュースリリース)。具体的には、栽培暦の最適化支援、小規模農家向けの農業生産管理、6次産業向けの農産加工販売支援、農業用勘定科目に対応させた会計システム---の4種類のサービスを新たに追加した。

 栽培暦の最適化支援は、これまで匠の技であった、安定収量や高品質化を実現する栽培暦をビッグデータによって導き出すサービス。栽培したい農産物に関する必要な各種データ(温度・湿度などの環境データ、農産物の栽培状況や品質結果といった生育データ、いつどこで何を行ったかといった作業データ)を組み合わせ、品種・地域・ブランドごとに最適な栽培暦を導き出すことを支援する。

 これにより、農業生産者はもちろん、自治体、流通・加工・卸といった集約者において、安定収量化や高品質化、ブランド化といった目的にあわせて独自の栽培暦を作成できる。

 主な提供機能は、栽培暦作成支援と生育調査・比較、生育・収穫予測の3種類。

 栽培暦作成支援は、既存の作業日誌や栽培指針、作業実績などから品目・作型ごとの栽培の段取りを「栽培暦」として作成。その栽培暦で行った作業計画・作業実績を振り返る際に、後述する生育調査・比較と生育・収穫予測の機能を用いながら改善していくことで、より精度の高い栽培暦を作り上げていく。この栽培暦を、農業生産者と集約者、あるいは農業生産者間で共有し、栽培技術の習得や作業品質の向上を実現する。

 生育調査・比較は、調査者(フィールドマン、もしくは委託生産者)が入力した生育調査情報を集計し、集約者の担当地域や栽培時期の平均と比較する。これにより、集約者の契約栽培における生育状況を把握し、営農指導や次作の改善につなげる。

 生育・収穫予測は、気温データと、栽培品目・播種日・定植日などの栽培基本データから収穫時期を予測し、栽培計画や調達計画に活用する機能。生産計画の立案時に収穫予測することで、出荷日に対していつから栽培を開始すべきかを把握できるようになる。

 栽培暦の最適化支援サービスの販売価格は未定で、提供開始時期は2014年4月を予定している。