メガソーラーの設置が予定されている有明海沿岸道路(出所:佐賀県)
メガソーラーの設置が予定されている有明海沿岸道路(出所:佐賀県)
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 佐賀県は10月15日、有明海沿岸道路の約2kmにわたる法面、約1万m2に太陽光パネルを設置・運営する事業者を募集すると発表した。久保田IC付近から福所江大橋の南向きの法面で、太陽光パネルを設置することによる占有料は免除する。出力規模は、提案者の内容によるものの、約1MWを想定している。2013年4月に道路法施行令の一部改正により、太陽光発電設備などが道路の占有許可対象物件として追加されたことで可能になった。都道府県が管理する道路で、太陽光パネルを設置する発電事業者を公募するのは全国でも初めてという。

 土地の利用用途の区分によって、太陽光パネルとパワーコンディショナー(PCS)など太陽光発電システムの設置が法的に認められるか否か、不明確な場合があった。例えば、市街化調整区域では、都市計画法で「建物」の設置を認めていないが、太陽光発電システムはPCSの建屋も「建物」に該当しないとの国土交通省の通知によって太陽光発電事業が可能になった。また、農地についても、農作物の収穫を前年比20%以上減らさないことなどを条件に、太陽光パネルの架台を農地に設置することを認める農水省の通達によって「ソーラーシェアリング」と呼ばれる農業と太陽光発電を併営する試みが始まっている。道路の法面についてもこうした太陽光発電の立地促進の流れの1つだ。道路法施行令の一部改正によって、今後メガソーラー(大規模太陽光発電所)導入が進む可能性がある。