LGエレクトロニクス・ジャパンが日本向けに発売する4K対応液晶テレビ
LGエレクトロニクス・ジャパンが日本向けに発売する4K対応液晶テレビ
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 韓国LG Electronics社の日本法人であるLGエレクトロニクス・ジャパンは、4K(3840×2160画素)対応の液晶テレビを2013年11月上旬から、日本で発売すると発表した。今回発売するのは65型と55型の2機種。いずれも海外で発売済みの製品を日本仕様にしたものである。価格はオープンだが、予想実売価格は65型が65万円前後、55型が45万円前後としている。

 液晶パネルには、広視野角のIPSモードを採用した。「4Kの高精細になるとIPSモードの優位性がさらに生きる」と、同社 商品企画&マーケティングチーム 部長の土屋和洋氏は言う。その理由について同氏は、「IPSモードでは、広視野角化のために1画素を複数の領域(ドメイン)に分けるマルチドメイン技術を導入しても、表示に使えない場所がドメイン間に生じないため」と説明する。一般に、高精細になると画素寸法が小さくなるため、このような画素内の表示に使えない場所による影響は顕著になる。

 液晶パネルのバックライトには、画面内の領域ごとに輝度を緻密に制御できる独自開発の直下型LEDバックライト技術「NANO FULL LED」を用いた。これは、直径数nmのナノ粒子を5000個以上配置することで、LEDからの光の屈折や反射を細かく制御する技術である。

 フルHDなどの映像コンテンツを4Kに迫る高画質で表示させるための画像処理には、新開発の「Tru-ULTRA HDエンジン」を搭載した。(1)入力映像に合わせて全体の画質を調整する「フォーマット分析」、(2)質感やエッジ部分などの表現を重点的に分析し、複数のパターンと照合して、きめ細かく鮮やかな映像を生成する「超解像映像生成」、(3)エッジがぼやけないように配慮しながら4K映像にする「4Kアップコンバート」、(4)細かい雑音を除去してエッジを調整する「エンハンス」、の四つの段階を経て高画質の映像表示を実現する。3次元(3D)映像表示にも対応している。円偏光方式の専用メガネを使う、FPR方式を採用した。

 また、次世代の動画圧縮形式「HEVC」対応のデコーダを内蔵している。外付けのデコーダを別に用意することなく、4K映像配信サービスなどによる4K映像を楽しめる。