東南アジア市場は拡大へ。写真はタイのメガソーラー(出所:京セラ)
東南アジア市場は拡大へ。写真はタイのメガソーラー(出所:京セラ)
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 世界の太陽光発電システム市場は、導入ベースで2013年に37500MW(37.5GW)となり、2012年比で19.6%となる見込み。さらに2020年には75000MW(75GW)と、2012年比2.4倍に拡大するー。民間調査会社の富士経済(東京都中央区)は、世界太陽電池市場の2013年の見込みと、2020年までの予測をこのように予測し、10月1日に公表した。

 同社の報告書によると、2012年時点では、欧州、北米、日本、オーストラリアの先進需要地の構成比が7割を超えていたが、今後はそれ以外の国々の構成比が高まる。中国はこれまで太陽電池の生産地としての存在感が目立っていたが、需要地としても拡大し、インドの需要も顕在化すると見ている。さらに、日照条件が良い南米やアフリカ、東南アジアなどでの需要も増える見込みだ。流れとして、需要地は先進国から中進国、更に新興国へシフトする。

 日本は、2012年7月に固定価格買取制度(FIT)が導入され、産業用での導入に拍車がかかったため、2013年には世界最大の導入量になる可能性がある。国内では今後、太陽光発電を活かす仕組みづくりなど、電力インフラシステムの構造的変革が必要になるが、そのインフラ変革が結果的に太陽光発電の普及をさらに促進すると結論付けている。