「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」完成イメージ(出所:SBエナジー)
「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」完成イメージ(出所:SBエナジー)
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 国内で計画されているプロジェクトで、有数の出力規模となるメガソーラー計画が明らかになった。2015年度冬、北海道勇払郡安平町に稼働する予定の「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」だ。出力は約111MWに達する。ソフトバンクグループのSBエナジー(東京都港区)と三井物産が折半出資により設立した苫東安平ソーラーパーク(東京都港区)が運営する。2013年10月中の着工予定で、完成すると年間で1億801万4000kWhの発電量になると試算している。これは約3万世帯の年間電力消費量に相当する。
 これまでに国内で計画が明らかになった、100MW以上のメガソーラー事業では、長崎県佐世保市宇久島でドイツの太陽光発電事業会社フォトボルト・デベロップメント(PVDP)の主導で計画されている400MWのプロジェクト、岡山県瀬戸内市の錦海塩田跡地で計画が進んでいる250MWのプロジェクト、そして宮城県亘理町でNTTグループなどが進めている最大100MWのメガソーラー計画などがある。「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」は、これらに続く100MW以上のメガソーラーとなる。
 メガソーラーの中でも規模の大きい100MW前後のプロジェクトでは、一般的に土地の所有者が複数になることが多く、こうした土地の権利関係をまとめるのに時間がかかりがちだ。また、稼働した場合、天候による出力変動が、電力系統に与える影響をいかに緩和するかなども大きな課題になる。ただ、世界的に見れば、100MW前後のメガソーラーは今後、途上国や新興国などで増えると見られ、その建設・運用ノウハウを蓄積する意味は大きい。国内の巨大プロジェクトが順調に進むか否か、注目される。