船井電機は、オランダRoyal Philips Electronics社から、オーディオ機器の開発・販売などの「ライフスタイル・エンターテイメント事業」を買収する(ニュースリリース:PDF)。Philips社は2013年度上期に、新設する100%子会社に同事業を移管し、新会社の傘下に各地域で事業を担う現地法人などの拠点も設立する予定。船井電機はこの新会社の全株式を取得する。取得価額は180億8000万円になる見込み。2013年1月29日に株式売買契約を締結し、2013年度中に株式の引渡しを予定している。

 同事業に含まれるのは、ホーム・オーディオ機器や車載オーディオ機器、ビデオ関連機器、携帯型オーディオ機器、DECT方式のコードレス電話機に加え、充電器やケーブル、電池といったアクセサリーなど。新会社はこれら製品の開発と設計、販売および一部製造を行う。Philips社のライフスタイル・エンターテイメント事業は、2012年通期の売上高が前年比11.2%減の15億7500万ユーロだった。総資産は5億1300万ユーロ。

 船井電機は2008年9月に米国とカナダでPhilipsブランドのテレビを販売するライセンス契約を締結したのに続き、2012年7月にはPhilips社が設計・開発したライフスタイル・エンターテイメント事業の製品を米国、カナダ、メキシコで販売する契約を結んでいた。今回の買収で事業そのものを承継し、製品系列を拡充するとともに、欧州やアジア、南米などへの販売を強化する。なお、船井電機は新会社でPhilipsブランドを継続的に使用することを目的として、当初契約期間を5年半とする商標使用に関するライセンス契約を締結する予定だ。この契約で船井電機はPhilips社に一定料率のライセンス料を支払う。