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医療産業都市を目指す韓国テグ市、研究拠点から医療観光まで

2012/11/07 10:00
小谷 卓也=日経エレクトロニクス 兼 デジタルヘルスOnline
出典: 日経エレクトロニクス,2012年2月6日号 ,pp.19-22 (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)

テグ
筆者がテグ市を訪れたのは2011年10月。同市随一の観光地である八公山(パルゴンサン)は紅葉を迎える時期だった

 大邱(テグ)広域市――。韓国の首都・ソウルからはKTX(高速鉄道)で2時間弱。釜山からは1時間ほどの距離にある、韓国第3の都市だ。人口は約253万人で、約93万5000世帯が住む。2011年には、世界陸上(第13回世界陸上競技選手権大会)の開催地として脚光を浴びた。

 テグ市は1970年代ごろまでは繊維産業で栄えた都市として知られる。しかし今、街を歩くとあちらこちらから「MEDI CITY(医療の街)」というキャッチフレーズが目に飛び込んでくる。同市は今、医療産業都市としての一歩を踏みだそうとしているのだ。長年に渡り街を支えてきた繊維産業に変わり、「今後30年間は、地元の経済を牽引する産業になる」(テグ市近隣の慶北道知事のKim Gwang Yong氏)との期待を寄せている。

総投資額は4兆ウォン超

テグ
先端医療複合団地「Daegu-Gyeongbuk High-tech Medical Cluster」の起工式の様子

 テグ市が目指すのは、「世界の先端医療産業のハブになる」(同市 Director of Healthcare Industry DivisionのHong Suk Joon氏)ことである。つまり、先端医療に関わる「ヒト・モノ・カネ」を国内外から集め、発信していこうというわけだ。

 その構想の一翼を担うのが、テグ市に建設する先端医療複合団地「Daegu-Gyeongbuk High-tech Medical Cluster」である。

テグ
派手な演出で盛り上げた

 2011年10月末には、建設予定地の一角で盛大な起工式が開催された。大型のスクリーンを設置したり花火を打ち上げたりするなど、雑風景な空き地に似つかわしくない盛大な演出に加え、韓国の大統領に次ぐ“No.2”である国務総理のKim Hwang Sik氏を来賓として迎えた。「国務総理はめったなことでは来賓として登壇しない。今回のプロジェクトに対する自治体や国の力の入れようがうかがえる」(ITジャーナリストの趙章恩氏)という。

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国務総理のKim Hwang Sik氏

 まずは2013年8月に第1段階の工事を終了し、稼働を始める計画だ。その後も2030年まで投資を続けていくという。2030年までの総投資額は、4兆6000億ウォンに及ぶ。このうち韓国政府が8000億ウォン、自治体が1兆2000億ウォン、民間企業が2兆6000億ウォンをそれぞれ負担することを見込んでいる。

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