試作したBLEモジュール
試作したBLEモジュール
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 ガイアホールディングスの事業会社であるアプリックスは、小型のBluetooth Low Energy(BLE)モジュールを開発した。体重計や血圧計などの健康機器や、フィットネス機器、そのほか様々な電池駆動機器に組み込んで、iPhone 5などのスマートフォンと無線接続する用途に向ける。量産時の価格目標を200円と抑えることで、最終価格が数千円程度の製品にも採用されることを目指す。同社は開発品を、2012年10月2日から幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2012」に出展する(PDF形式の発表資料)。

 BLEは、Bluetoothの最新仕様である「Version 4.0」から盛り込まれた低消費電力モード。消費電力が従来のBluetoothに比較して1/5~1/10と低いため、コイン電池駆動の小型端末に向いている。米Apple社のiPhone 5や韓国Samsung Electronics社のGalaxyシリーズの端末などが対応しているため、こうしたスマートフォンと接続する周辺機器を開発するために、小型のBLEモジュールへの期待が集まっていた。

 アプリックスが開発したBLEモジュールは、自社グループが開発した制御ICを活用することで価格を低減した。試作品の外形寸法は13mm×37.5mmだが、量産時には「その半分のサイズになる」(ガイアホールディングス 代表取締役の郡山龍氏)とする。また同社は、ミドルウエアやアプリケーション・ソフトウエアなども含めて供給できる体制を整えているため、「モジュールのハードウエア自体で利益を上げるというより、サービスに近いところで利益を上げられることから、モジュール自体の価格はここまで下げることができた」(郡山氏)という。

 モジュールの製品シリーズの名称は「JM1」。国内の電波法の技術基準適合証明なども取得しており、Bluetooth認証やFCC認証も取得予定である。