米IBM Corp.は、アフリカ大陸で最初のIBM研究所をケニアのナイロビに開設したと発表した(ニュース・リリース)。アフリカに関連した問題の解決を狙い、基礎および応用研究を行う。同研究所は、アフリカの科学技術の基盤構築にも寄与するという。
開設に当たり、IBMのPresident and CEOを務めるGinni Rometty氏は、ケニア大統領のMwai Kibaki氏を表敬訪問した。Kibaki氏は,「IBMの研究所がケニアの国家計画である「Kenya’s Vision 2030」の実現に寄与することを期待している」などと発言して、今回の研究所開設を歓迎する意を示した。
発表によれば、IBMの研究所がアフリカで行う活動のテーマは主に三つある。一つめはICTを使って政府の運営や政府提供サービスを向上させること。二つめは、スマート・シティー化を進めること。まずは、水道サービスの公共交通サービスの開発・改良を目指す。
三つめは、アフリカで新たな産業をけん引できるリーダーを育成すること。このために、いくつかの大学や政府機関、企業を手を組んで、ICTや関連した科学技術スキルの向上を図る。その一環でIBMは、現地の科学者を積極的に採用する「IBM Research Resident Scientist Program」をケニアの研究所でも実施する。