Verizon社はComcast社のブースで「viewdini」のデモを見せた。写真は同サービスの画面例。
Verizon社はComcast社のブースで「viewdini」のデモを見せた。写真は同サービスの画面例。
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 米携帯電話事業大手のVerizon Wireless社は、LTE(long term
evolution)を用いた通信サービス向けに動画コンテンツを集めたポータル・サービスを始める。スマートフォンやタブレット端末で、インターネットを用いた動画配信サービス各社が提供する映画やテレビ・ドラマなどの動画コンテンツを一覧表示し、その中から所望の動画コンテンツを選んで視聴できる。

 米国ボストンで2012年5月21日から開催中のケーブルテレビ(CATV)関連の展示会「Cable Show
2012」のパネル討論会で、同社CEOのDan
Mead氏が明らかにした。同氏は「Verizon社にとって今年最も重要な発表の一つだ」と語った。同社が力を入れているLTE回線のユーザー獲得の起爆剤にしたい考えだ。

 サービス名は「viewdini」。2012年5月末にもサービスを始める。まずは、米Google社のソフトウエア基盤「Android」を搭載したスマートフォンやタブレット端末向けに無償のアプリケーション・ソフトウエア(以下、アプリ)でサービスを提供する。視聴端末は、LTE回線に対応している必要がある

 対象は、動画配信大手の米Hulu社の「Hulu
Plus」や、米Netflix社のVODサービス、米CATV最大手のComcast社が提供する「Xfinity」などで扱っている動画コンテンツ。Verizon社が光回線を用いて提供している映像サービス「FiOS」で扱っているVODコンテンツなども加える計画だ。

 動画を視聴するには、各動画配信サービスに事前に登録しておく必要がある。アプリの動画コンテンツの一覧から視聴したいコンテンツを選ぶと、その動画コンテンツを用意している複数の動画配信サービスが表示される。ユーザーは、その中から自分が登録している動画配信サービスを選択することで、映画などをオンデマンドで視聴できる。キーワードなどで動画コンテンツを検索する機能も備える。