米国の大手ケーブルテレビ(CATV)事業者5社は、CATV網を用いたインターネット接続サービスの利用者向けに、無線LANを用いたインターネットの公衆アクセス網(WiFiホットスポット)を共同で拡充する。2012年5月21日から米国ボストンで開催中のCATV関連の展示会「Cable
Show 2012」で明らかにした。提携したのは、米Bright House
Networks社、米Cablevision社、米Comcast社、米Cox Communications社、米Time Warner
Cable社。各社のサービス利用者は、主要都市にある5万カ所を超えるWiFiホットスポットを利用できるようになる。

 サービスの名称は「CableWiFi」。利用者は、自分が契約しているCATV事業者のサービス地域外でもWiFiホットスポットでインターネットにアクセスできる。既にBright
House Networks社とCablevision社は2012年5月初旬からニューヨークとフロリダ中央部で同サービスの提供を始めた。今後、数カ月でCATV各社が「CableWiFi」ブランドのサービスを開始する。現状では、ニューヨーク、ロサンゼルス、タンパ、オーランド、フィラデルフィアなどのWiFiホットスポットが対象。今後、各社はWiFiホットスポットの数と、対象都市を拡充していく。

 米国のCATV業界では、スマートフォンやタブレット端末向けの動画配信サービスなどを拡充する動きが広がっている。今回の提携は外出先でも自社のサービスを利用してもらい、顧客を囲い込むための布石の一つと言えそうだ。