今回の製品 CMエンジニアリングのデータ。
今回の製品 CMエンジニアリングのデータ。
[画像のクリックで拡大表示]

 CMエンジニアリングは、920MHz帯の特定小電力無線モジュール開発用のFPGAボード「ワイヤレスマイコン開発キット(920MHz版)」を発売したと発表した(ニュース・リリース1)。同社は2011年9月に420MHz帯の特小無線モジュール開発向けに同様の製品を発売しており(当時のニュース・リリース2)、今回は第2弾の製品になる。

 周波数帯は異なるものの、製品の仕様は基本的に第1弾の420MHz帯向けと同じである。例えば、CPUは、FPGAに実装したプロセサ・コアになる。プロセサ・コアは8ビットの「8051」または32ビットの「Coretx-M1」が選べる。FPGAに加えて、ボードにはRF ICや電源回路が載る。FPGAの空き領域は、ユーザーが使える。例えば、通信機能の強化やアプリケーション・ソフトウェアのハードウェア化などを想定している。

 第1弾、今回の第2弾製品とも、無線製品開発の実現性の検討や、ソフトウェアの事前評価、デバグの容易化などに向ける。駆動後すぐに通信テストが可能という。従来は準備や手間のかかったテストやデバクなどの事前評価作業の短TAT化を実現し、開発期間の短縮に寄与するとしている。なお、製品の購入者には、FPGAのプログラミング用データ(RTLのHDLコード)やソフトウェアのソース・コード(アプリケーションのサンプル・プログラムも含む)が提供される。どちらも、ユーザーが自由にカスタマイズできる。

 「ワイヤレスマイコン開発キット」で開発・評価したシステムを製品に仕上げる際に、CMエンジニアリングは、小型モジュール化やIC化のサポート・サービスを提供可能である。今後、自社製RF ICを搭載した製品を開発予定だという。なお、同社は、今回の製品を2012年5月9日(水)~11日(金)に東京ビッグサイトで開催される「第15回組込みシステム開発技術展(ESEC)」に出品し、デモンストレーションを行う。