東芝メディカルシステムズ 社長の綱川氏
東芝メディカルシステムズ 社長の綱川氏
[画像のクリックで拡大表示]
320列CT装置「Aquilion ONE」
320列CT装置「Aquilion ONE」
[画像のクリックで拡大表示]

 東芝メディカルシステムズは、X線CT装置向け低被曝化技術「AIDR 3D」を、国内で稼働中の同社の最上位機種「Aquilion ONE」の全数に対して無償提供を完了したと発表した。同時に今後、同社のX線CT装置全機種に対してAIDR 3Dを標準搭載する考えである。2012年4月13~15日にパシフィコ横浜で開催された「2012 国際医用画像総合展(ITEM 2012)」における報道陣向け発表において、同社 社長の綱川智氏はこうした低線量化への取り組みをアピールした。

 AIDR 3Dは、2011年10月に発表した技術。逐次近似法を応用した画像再構成技術であり、最大で75%の被曝低減を実現できるという。再構成に時間が掛からないのが特徴で、CT検査のスループットへの影響がほとんどない。

 今回、全数への無償提供を完了したというAquilion ONEは、業界最大の320列の検出器を備えるX線CT装置。1回転0.35秒で体軸方向に16cmの幅を撮影できる。既に同装置は国内で100台以上稼働しており、今回、そのすべてにAIDR 3Dが導入されたことになる。