「CES」会場の南ホールでのGracenoteブースにおけるEntourageのデモンストレーション。筆者が撮影。
「CES」会場の南ホールでのGracenoteブースにおけるEntourageのデモンストレーション。筆者が撮影。
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番組名がタブレット端末に表示されている。筆者が撮影。
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 音楽やビデオ作品のメタデータベース会社の米Gracenote社(ソニーの100%子会社)がデジタル・メディア時代に向けた新サービス「Entourage」を開発した。もともと同社は楽曲判断機能(Automatic Content Recognition)の技術を持っている。スマートフォンに採用されている同機能は、マイクを通じて音をキャプチャーし、曲の音の特徴によって、クラウドベースでデータベースと参照し、適合した曲名を教えてくれるというものだ。検索結果から音楽配信サービスにリンクしており、ユーザーはそのまま作品を購入することもできる。

 この場合は「ラジオから聞こえてくる音楽の曲名当て」だが、それをテレビ番組全体に拡張したのが、新しいEntourageという認識サービスだ。この言葉は「召使いのチーム」という意味だそうで、ユーザーのエンターテインメント体験を複数のサービスに拡張することを指している。

 テレビから流れてくる音をスマートフォンやタブレット端末でキャプチャーし、さらにクラウドベースで認識して、米Rovi社のデータベースのEPG(電子番組表)データと照らし合わせ、その番組の名前を特定する。画面に番組データ、俳優データなどのメタデータを表示する。そこからラジオの場合と同じように配信などの電子商取引にリンクする。テレビCMも、わずか15秒では伝えられないことを、別スクリーンで、豊富な情報量によってディテールまで伝えることもできる。

 Entourageはオンエア中に番組情報を活用する仕組みだが、これにRovi社の番組検索機能(テレビもネットも)を組み合わせると最強のコンテンツ・マネジメントが可能になろう。