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【スマホ&タブ2011冬】Android用プロセサの高速化と低消費電力化、技術者が講演

2011/12/16 19:24
赤坂 麻実=Tech-On!
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講演する松本氏
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 2011年12月13日〜12月15日に開催された「スマートフォン&タブレット2011冬」で、トプスシステムズ 代表取締役社長の松本祐教氏が講演した。トプスシステムズは、動作周波数を抑え、並列処理で性能を上げるマルチコア型のマイクロプロセサの開発ベンチャー。今回の講演ではAndroid端末用アプリケーション・プロセサの高速化と低消費電力化の現状と展望を解説した。以下、要旨をまとめる。

 現在、スマートフォン市場(台数ベース)の約1/2をAndroid端末が占めており、このAndroid端末には米Qualcomm社の「Snapdragon」(Tech-On!関連記事)や米Texas Instruments社の「OMAP」(同2)、米NVIDIA社の「Tegra」(同3)といったプロセサが搭載されている。これらのプロセサに共通する特徴は、ARMベースでマルチコアという点。CPUの動作周波数は1GHzを超えたものが主流になっている。

Android用プロセサの開発動向
(松本氏の講演資料より)
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 マルチコア化が進んだ理由は、主に以下の3つ。
(1)ILPの壁:シングルコアでは、1クロックで同時に実行できる命令の数が3〜4とILP(instruction-level parallelism:命令レベルの並列性)に限界がある。
(2)メモリの壁:プロセサの周波数はどんどん上がる一方、メモリは数十MHz程度。このギャップを埋めるためにキャッシュをプロセサ側に搭載する必要がある。
(3)消費電力の壁:スマートフォン向けプロセサの現在の消費電力は1〜1.5W程度だが、周波数を2倍にすると消費電力も3W程度に増大してしまうため、周波数を上げずに性能を上げなければならない。

マルチコア化のトレンドと利用性
(松本氏の講演資料より)
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利用率の壁

 しかし、マルチコア化による実効的な性能向上は、理論値よりはるかに低いレベルにとどまっている。マルチコア化が性能向上に効果を発揮できない主因は、半導体の微細化に伴い、同時に稼働するトランジスタの割合が指数関数的に少なくなっていること。また、従来は微細化に伴って半導体の消費電力は低減できていたが、90nm世代以降はリーク電流の増大により、逆に消費電力が増えるケースが出てきた。Android用プロセサでは、今後は微細化よりも、効率よくトランジスタを使うことを考えていく必要がある。

携帯機器向け半導体の消費電力ロードマップ
(松本氏の講演資料より)
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 これまで、ソフトウエアを開発する上で、消費電力はあまり意識されてこなかったように見受けられるが、実際、ハードウエアのアクティビティーのほとんどはソフトウエアの要求によるものだ。したがって、キャッシュ・メモリの活用(メモリ・アクセスは消費電力が大きい)やシステム・バスのスイッチング制御、スケジューリングなど、ソフトウエア側でハードウエアの消費電力を減らすさまざまな方法が考えられる(下図参照)。

低消費電力ソフトウエアの設計手法
(松本氏の講演資料より)
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 性能と電力の見える化、ハードウエアとソフトウエアの協調設計などが、次世代Android端末開発のカギになるはずだ。

消費電力の見える化。マイクロプロセサの消費電力プロファイル
(松本氏の講演資料より)
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