パネルの写真。試作品の撮影は不可だった。
パネルの写真。試作品の撮影は不可だった。
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 日本大学は、2011年11月16~19日にドイツ・デュッセルドルフで開催された「MEDICA 2011」で、携帯型の「乳がんチェッカー」を展示した。ユーザーが自宅などで簡易にチェックする使い方を想定したものである。

 日本貿易振興機構(JETRO)による「ジャパン・パビリオン」の一角で展示した。片手で持てるほどの大きさや重さであり、胸部に当てて使う。マンモグラフィのように、胸部を挟み込む必要はない。なお、試作品の写真撮影は不可だった。

 「位相シフト法」と呼ぶ技術を利用した。装置は、胸部に当てる面に、LEDによる発光素子と受光素子を配置している。検査時は、装置から波長850nmの光を発し、胸部からの反射光を同装置で検出する仕組み。がんがある場合は、「血管が集まることで周囲と色が微妙に変わる(赤くなる)ため、光が吸収されて反射光が減る」(日本大学)。こうした変化を、装置の発光/受光素子と反対側の面に搭載したディスプレイに表示させて確認する。

 現在は、「動物実験の段階」(日本大学)だとしている。