台湾ASUSTeK Computer社は2011年11月11日、距離画像センサやRGBセンサなどを内蔵したモーション・キャプチャー装置と開発者向けSDKをセットにした「Xtion PRO LIVE」を発売する。ジェスチャーや音声認識による入力に対応したソフトウエアなどの開発者に向ける。対応OSはWindows XP/Vista/7およびUbuntu 10.10。価格はオープンだが、市場想定価格は2万5000円前後の見通しである。
Xtion PRO LIVEは、人間や物体の動きなどを読み取ってデータ化するモーション・キャプチャー装置。米Microsoft社がXbox 360向けに販売して大ヒットを飛ばしている「Kinect」と同様、イスラエルPrimeSense社が開発した距離画像センサを搭載している。
ASUSTeK社は2011年4月から同じセンサを搭載した「Xtion PRO」を販売しているが、Xtion PRO LIVEはこれにRGBセンサとステレオ・マイクを追加した。これによってKinectと同様、距離画像に加えて、RGB画像や音声データを取得できる。
Xtion PRO LIVEが搭載するセンサの有効距離は0.8~3.5m、有効範囲は水平58°、垂直45°、対角70°。距離画像センサの解像度は、640×480画素/30fpsもしくは320×240画素/60fps。RGBセンサの解像度は1280×1024画素。本体寸法は、幅180×奥行き35×高さ50mmである。
Xtion PRO LIVEはパソコンとのインタフェースとして、USB2.0を備える。USBのバスパワーに対応しているため、電源ケーブルは不要である。なお、KinectはUSBのバスパワーには対応していない。
付属するSDKは、モーション・キャプチャー装置の開発環境として広く使われている「OpenNI」および「NITE」と互換性がある。対応プログラミング言語はC++で、Windows環境ではC#もサポートする。
なおASUSTeK社は、開発者がXtion PRO LIVE用アプリケーションの配布・販売を行える「ASUS Online Store」を開設する予定としている。