パナソニック電工は、起床時刻の30分前から徐々に明るくなって起床を促す機能を備えたシーリングライト「ASSA」によって幼児の目覚めに改善効果が見られたという調査結果を発表した(発表資料)。富山大学 人間発達科学部 教授の神川康子氏が富山県内の保育園に通う幼児10人に対して、同社のASSAを用いて調査したもの。神川氏の調査によれば、15.6%だった幼児が自立起床できる割合が、ASSAを用いることで31.5%に高まったという。さらに保護者による起床時の幼児の気分の調査では、「良さそうだった」とする割合が42.9%からASSA使用時には58.3%に向上したとする。2011年10月15~16日に開催される「日本睡眠学会第36回定期学術集会」(国立京都国際会館)で神川氏が今回の成果を発表する。

 朝の光は、人間の約1日周期の生体リズム「サーカディアンリズム」に作用し、睡眠や覚醒のリズムのメリハリにも貢献するという。ASSAによって、こうしたリズムを整えられることで、自立起床の割合の増加や起床時の気分の向上につながったようだ。調査対象は10人の5歳児であり、2009年11月1日~2010年1月31日の期間で調査した。保育園の協力の下、ASSA使用の有無による幼児の状況を保護者に観察・記録してもらった。なお、使用したシーリングライトは、光源に蛍光灯を用いている。

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