タイの洪水被害が深刻化している。タイでは、2011年7月末からモンスーンによる豪雨に見舞われており、2011年10月からはAyutthaya県内の工業団地が浸水。日系企業の生産にも影響を及ぼし始めた。同県のSaha Rattana Nakorn工業団地は2011年10月4日に立ち入りが禁じられ(Tech-On!関連記事)、同8日には同県のRojana工業団地も浸水し、退避命令が出たという。

 Rojana工業団地には、ホンダやパナソニック電工、日立金属、古河電工、ニコン、パイオニア、オムロン、日本電産といった日本メーカーも多数、工場を構えている。

 ホンダは、Rojana工業団地で四輪車を生産するHonda Automobile (Thailand) Co.,Ltd.が、2011年10月4日から8日までは部品供給の停止により、同8日からは自工場の浸水により、生産を休止していることを発表した(ニュースリリース)。

 パイオニアは、カーナビや車載オーディオ機器などを生産するPioneer Manufacturing (Thailand) Co.,Ltd.が、やはり操業を停止しているという。人的被害はないものの、浸水後、水が引かず、工場に立ち入れない状況で、再開のメドが立たないとした。