呼気を吹き掛けている様子
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今回の装置(左)の測定データは、Bluetoothでケータイに送信できる
今回の装置(左)の測定データは、Bluetoothでケータイに送信できる
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筆者が試したところ、空腹度は0%。昼食後すぐに取材したが、結果として正しく表れていた
筆者が試したところ、空腹度は0%。昼食後すぐに取材したが、結果として正しく表れていた
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 NTTドコモは、2011年10月4~8日に幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2011」において、ダイエットを支援するための呼気計測装置を展示した。同装置に息を吹き掛けると「空腹度」が判定される。例えば、空腹度が0%ならば満腹状態、100%なら空腹状態といった具合である。空腹度を客観的に把握することで、食事や運動のタイミングを自ら調整したり、効果的なダイエット・プログラムを関連機関から提供してもらったりという使い方を想定する。

 今回の呼気計測装置は、呼気中のアセトンの濃度を測定するもの。アセトンは、体脂肪の分解に伴う代謝産物の一つで、空腹度を判定する目安になるという。具体的には、満腹時には脂肪が燃焼されないため、アセトンは放出されない。一方、空腹時には脂肪が燃焼されるため、アセトンが放出される。この変化を検知する仕組みである。

 装置には、2種類のセンサを搭載している。一つは、アセトンを検出するセンサ、もう一つがエタノールを検出するセンサであるという。前者のアセトン検出用センサがエタノールにも反応するため、後者のセンサを利用して同成分を除去する仕組みである。アセトン検知能は0.2~50ppm、エタノール検知能は0~150ppm。なお、センサはエフアイエスの技術協力を得たものであるという。

 装置の大きさは65mm×100mm×25mmで、重さは125g(電池含む)。単3電池2本で約10時間駆動するという。また、Bluetoothモジュールを搭載しており、測定データは無線で携帯電話機などに転送できる。今回は参考出展であり、実用化は未定であるという。