タブレット端末を披露するソニー 代表執行役 副社長の平井一夫氏
タブレット端末を披露するソニー 代表執行役 副社長の平井一夫氏
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 ソニーは、米Google社のソフトウエア基盤「Andorid」を搭載したタブレット端末「ソニー・タブレット」を2011年9月から日米欧などで順次発売する。投入するのは、既に公開済みの2機種。9.4型の液晶タッチ・パネル(1280×800画素)を搭載した板状の「S」と、5.5型タッチ・パネルを2枚搭載する折り畳み型の「P」である。タブレット端末分野で独走する米Apple社の「iPad」を追い掛ける狙いだ。

 2011年9月2日からドイツのベルリンで開幕する欧州最大の家電展示会「IFA 2011」を前に開いた記者発表会で、欧州での発売時期や価格などを明らかにした。まずは無線LAN機能だけを搭載したSを同月に欧州で479ユーロ(約5万3000円)で発売し、11月には第3世代移動通信(3G)機能を搭載した機種や、Pを投入する。

 いずれの機種も、マイクロプロセサは米NVIDIA社の「Tegra 2」(1GHz動作)を搭載する。無線LANだけに対応した機種のソフトウエア基盤は「Android 3.1」、3G対応機は「Android 3.2」である。3.1版の搭載機種は、購入後にAndroidのバージョンを3.2版に更新できる。ソニーが提供する動画配信サービス「Video Unlimited」や音楽配信サービス「Music Unlimited」、プレイステーション用ゲーム・ソフトの配信サービスを利用できる。電子書籍の配信サービス「Reader Store」や、家族などと写真や動画を共有できるWebサービス「Personal Space」などにも対応する。

 SとPの重さは、それぞれ598g(3G搭載機は625g)と372g。Sの外形寸法は約241mm×174.3mm×10mm、Pは携帯性を重視して、折り畳んだときの外形寸法が約79mm×180mm×26mmとポケットに収まる大きさにしたほか、外出先でもインターネットを利用できるように3Gと無線LANの両機能を搭載する。Pの価格は、599ユーロ(約6万6000円)。