試験導入が決まった介護ロボットの一つである「パロ」(産業技術総合研究所)
試験導入が決まった介護ロボットの一つである「パロ」(産業技術総合研究所)
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同じく試験導入が決まった「HAL」(CYBERDYNE)
同じく試験導入が決まった「HAL」(CYBERDYNE)
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 かながわ福祉サービス振興会は、神奈川県内の17箇所の介護施設に、計7機種の介護ロボットを試験導入する。介護ロボットの有効性などについて評価を実施する他、今後の運用の際に必要となるガイドラインの構築を目指す。2011年7月中旬から順次、導入を実施していく予定である。

 この実証実験は、平成23年度神奈川県の委託事業として実施するもの。昨年度に引き続き、2回目の実施となる。超高齢化社会に向けて注目が集まる介護ロボットの活用を、県内を中心に推進し、先進モデルの構築を目指す。事業開始に先立ち、2011年6月14日に、県内の介護施設や福祉施設の関係者を集めた「介護ロボット普及推進事業 説明会」を実施し、事業概要の説明や同事業で取り扱う介護ロボットの説明が行われた(関連記事)。それを受けて今回、貸与される介護ロボットと導入先が具体的に決まった格好である。

 今回、試験導入が決定した機種は、以下の7機種である。
・自立・身体動作支援・歩行支援「HAL」(CYBERDYNE)
・認知症予防・ロボットセラピー「パロ」(産業技術総合研究所)
・眠り状態の把握「眠りSCAN」(パラマウントベッド)
・排泄介助「ヒューマニー」(ユニ・チャーム ヒューマンケア)
・握力補強「パワーアシストハンド」(ロボット研究開発拠点都市プロジェクトチームアトム)
・床ずれ予防「リラウェーブ」(マツダマイクロニクス)
・移乗支援「つるべー」(モリトー)

 導入先の介護施設では、介護者・被介護者のロボット使用の主観や有効性、介護業務の負荷軽減などに関する評価を実施する。一方、かながわ福祉サービス振興会では、介護施設における実証実験と並行して、運用時のガイドラインの作成や、介護ロボットを扱う人材育成に向けた教育・研修なども実施していく。