東芝は、Gビット級のスピン注入磁化反転型MRAM(STT-MRAM:spin torque transfer RAM)を実現するための基盤技術となる、垂直磁化方式の特性の優れたMTJ(磁性トンネル接合)素子を開発した。データ書き込み電力を決める書き換え電流密度を従来比1/6の5×105Acm-2に低減したことに加えて、データ読み出し余裕度を決めるMR(磁気抵抗)比を従来の15%から200%へ大幅に改善した。同社は「今回の成果をベースに、従来の要素技術開発から製品開発へ踏み出す」(東芝 研究開発センター デバイスプロセス開発センター 技監の與田博明氏)としており、Gビット級のSTT-MRAMを今後3~4年以内に製品化したい考えだ。書き換えや読み出しの頻度が高いランダム・アクセス・データ向けの不揮発性メモリとしての用途を想定する。具体的には、HDD/SSDのキャッシュ・メモリや、スマートフォンやノート型パソコンなどの携帯端末でDRAM/低中速SRAMの一部を置き換える用途を狙うという。各種機器のメイン・メモリやキャッシュ・メモリをSTT-MRAMに置き換えることで「ノーマリー・オフ動作を実現できる」(同氏)。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

日経クロステック登録会員になると…

新着が分かるメールマガジンが届く
キーワード登録、連載フォローが便利

さらに、有料会員に申し込むとすべての記事が読み放題に!
春割キャンペーン実施中!
>>詳しくは


日経クロステックからのお薦め

春割キャンペーン実施中!
日経BP総研の問い合わせフォーム

企業価値を高めたいとお悩みなら

日経BP 総合研究所がお話を承ります。ESG/SDGs対応から調査、情報開示まで、お気軽にお問い合わせください。

ブランド強化、認知度向上、エンゲージメント強化、社内啓蒙、新規事業創出…。各種の戦略・施策立案をご支援します。詳細は下のリンクから。

日経BP総研の問い合わせフォームへ行く

日経BPで働きませんか

日経BPで働きませんか

「デジタル&ソリューション」をキーワードに、多様な事業を展開しています。

日経BPは、デジタル部門や編集職、営業職・販売職でキャリア採用を実施しています。デジタル部門では、データ活用、Webシステムの開発・運用、決済システムのエンジニアを募集中。詳細は下のリンクからご覧下さい。

Webシステムの開発・運用(医療事業分野)

システム開発エンジニア(自社データを活用した事業・DX推進)

システム開発エンジニア(契約管理・課金決済システム/ECサイト)