東芝社長の佐々木氏
東芝社長の佐々木氏
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海外向け販売を強化
海外向け販売を強化
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設備投資、研究開発投資を重点配分
設備投資、研究開発投資を重点配分
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 東芝は、2011年5月24日に東京都内で「2011年度 経営方針説明会」を開催した。同社 代表執行役社長の佐々木 則夫氏が登壇した。会見では、今後の計数目標などを明らかにした。売上高については、2010年度の6兆3985億円から、2011年度に7兆円、2012年度に7兆7000億円、2013年度に8兆5000億円と、年平均成長率10%のペースで伸ばす。営業利益については、2010年度の2403億円から、2011年度に3000億円、2012年度に4000億円、2013年度に5000億円に増やすという目標を示した。これらの数字を達成するために、海外向けの販売を強化する。2010年度に約55%だった海外売上高比率を2013年度に65%に高める方針である。売上高の地域別比率について、2010年度は国内(45%)、欧米(31%)、新興国(24%)だったのに対し、2013年度には国内(35%)、欧米(33%)、新興国(32%)へと、新興国での売上高を大きく伸ばす計画である。

 2013年度の売上高と営業利益に関して、事業グループ別計画も示した。同年のデジタルプロダクツ事業の売上高は3兆1000億円、営業利益は400億円、電子デバイス事業の売上高は1兆8500億円、営業利益が2700億円、社会インフラ事業の売上高は3兆円、営業利益は2000億円、家庭電器事業の売上高が7000億円、営業利益が150億円である。

 今後の設備投資および研究開発費の計画も明らかにした。設備投資については、2011~2013度の3年間合計で1兆4500億円を投じる。研究開発費については、2011~2013年度に1兆1000億円を予定する。これらの計画値に追加して、資本改善分と機動枠として7000億円の活用を目論む。設備投資および研究開発費を投じる際には、注力事業の成長加速と、新たな収益基盤の確立を狙い、以下の分野に重点的に配分する。具体的には、NANDフラッシュ・メモリの微細化、新型二次電池増産、EV/スマートグリッド需要対応、新興国向け生産拡大、エンタープライズ向けHDD/SSD増産などに重点投資する。