Facebookとauの連携のイメージ
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KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏(左)とFacebook社 Country Growth Managerの児玉太郎氏(右)
KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏(左)とFacebook社 Country Growth Managerの児玉太郎氏(右)
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Facebookの利用者数の推移を示したグラフ
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 KDDIは2011年5月17日、東京都内で開催したauの2011年夏モデル説明会(Tech-On!の関連記事)で、SNS大手である米Facebook社との協力関係を強化すると発表した(報道資料)。同社のスマートフォンにFacebookを利用しやすくするソフトウエアを搭載するのに加え、将来はauの契約者/課金情報とFacebookのアカウント情報の連係も視野に入れているという。

 KDDIと競合するNTTドコモは同月13日、米Twitter社のサービスとの連係強化を発表している(NTTドコモの報道資料Twitter社のブログ)。iモードの検索結果に、検索キーワードに関連があるTwitterの発言投稿などが表示されるようにする。端末を近づけるだけでTwitterのフォロー登録ができるようにする機能も提供する。今回のKDDIの発表により「ドコモはTwitter、auはFacebookを重視」という流れが鮮明になった。

 auの2011年夏モデルでは、KDDIが提供するソーシャル電話帳ソフトウエア「jibe」を改良し、Facebookとの連係を強化した。友人のFacebookの投稿をひと目で確認できるようになり、アドレス帳からFacebookのDMを送ることも可能になった。また、デザインを重視したAndroid搭載スマートフォン「INFOBAR A01」に、同機種専用のFacebookウィジェットを搭載する。

 こうしたソフトウエア自体は他の携帯電話事業者でも開発して製品に搭載することは可能だが、「他の携帯電話事業者より早く、Facebookを使いやすい環境を提供していきたい」(同社)。さらに将来的には、au携帯電話の契約者情報や同社の顧客向けサービス「au one」のIDとFacebookのアカウント情報との連係も「当然実現していく予定だ」(KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏)とした。

 発表会では、Facebook社 Country Growth Managerの児玉太郎氏も登壇した。Facebookの現在のアクティブ利用者数は5億人以上だが、このうち2億5000万人以上はモバイル環境を利用しているという。米国外では初めてとなる開発拠点を日本に設置したことも公表。「Facebookのソーシャル・グラフのデータをモバイルでも利用してほしい」と同氏はモバイル環境への期待を語った。

 なお、KDDIは新しい音楽配信サービス「LISMO unlimited」も発表した。2011年6月中旬にサービス開始予定。月額1480円で洋楽中心の約100万曲が聞き放題になるという。月額315円でミュージック・クリップを無線LAN経由で視聴できるようにする「Musiclips」というサービスも同年6月1日から提供する。