米DisplaySearch社が2011年第1四半期に実施した調査によると、インターネットへの接続機能を持つテレビの世界市場は、2010年の約4000万台から2014年には1億2300万台へと成長するという。年平均成長率(CAGR)は30%である。

 この成長を牽引するのは、新興国市場である。例えば、東欧では2010年の市場規模は250万台だったが、2014年には1000万台に拡大するという。また中国では、2013年に販売される薄型テレビの33%がインターネット接続機能を持つ、と予測している。
 DisplaySearch社は、インターネット接続機能を持つテレビは今後、以下の2種類に分化すると予測する。一つは、欧州のHbbTV規格やNetflix、VuduなどのVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスなどを再生可能なベーシックなインターネット接続機能を備えたテレビ。こちらは従来通り、受動的な視聴体験をテレビに求めるユーザーに向けたものになる。

 もう一つは、より新しい視聴体験を求めるユーザーに向けた「スマートテレビ」。洗練された検索機能やUI、操作エンジンを備え、さまざまなアプリケーション・ソフトウエアの動作が可能な新しいタイプのテレビである。「スマートテレビは、この競争が激しく動きが速い市場に、タブレット端末などのモバイル・デバイスや高機能なSTBをも巻き込みながら、参戦している」(DisplaySearch社)。