BIGLOBEのチャリティー壁紙のページ(一部) NECのデータ。
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 NECは,3月18日付けで,今回の地震によるNECグループの影響と対応について,2回目のお知らせを発表した(ニュース・リリース)。主な内容は以下の通りである。

 今回,3月15日に発表された第1回目のお知らせのときに(Tech-On!関連記事),損傷を確認したと伝えた4カ所など,合計で5カ所の生産拠点に関して3月18日時点での状況を明らかにした。
 (1)NEC東北(岩手県一関市:通信機器等を生産)では,設備の点検と一部建屋・設備の復旧に努めている。そして,震災前の完成品の一部出荷を開始した。
 (2)NECワイヤレスネットワークス(福島県福島市:無線通信機器等を生産)では,設備の点検と一部建屋・設備の復旧に努めている。そして,震災前の完成品の出荷を開始した。
 (3)NECトーキン 仙台事業所(宮城県仙台市:電子部品を生産)では,設備の点検および一部建屋・設備の復旧に努めている。
 (4)NECトーキン 白石事業所(宮城県白石市:電子部品を生産)では,設備の点検および一部建屋・設備の復旧に努めている。
 (5)NECインフロンティア東北(宮城県白石市:通信機器やPOSを生産)では,設備の点検および一部建屋・設備の復旧に努め,検査ラインの早期稼動を目指している。
 なお,これら5拠点のいずれでも,全従業員の無事を確認しているという。

 一方,当該地域に近い,以下の主な生産拠点(5カ所)では,稼動を継続しているとした。(1)NECパーソナルプロダクツ 米沢事業場(山形県米沢市:パソコン等を生産),(2)NEC埼玉(埼玉県児玉郡:携帯電話機を生産),(3)NEC山梨(山梨県大月市:光海底中継器等を生産),(4)NECコンピュータテクノ(山梨県甲府市:サーバ等を生産),(5)NECアクセステクニカ(静岡県掛川市:ルータ等個人向け通信機器を生産)である。

赤外線カメラ21台を無償貸与

 さらに今回のお知らせでは,既発表の義援金の拠出に加えて,グループ企業などによる,被災地の復興支援に関する取り組みを紹介している。まず,NECライティング。同社は,省エネ電球や照明器具を提供する。具体的には,電球型LEDランプ(LIFE LED’S)が1000個,電球型蛍光ランプが5000個(内,1,000個は残光機能付き「ホタルックボール」),省エネ型スリム蛍光灯ペンダントが250灯(残光機能「ホタルック」ランプ付き)である。

 NEC Avio赤外線テクノロジーは,赤外線カメラ(サーモギア等)21台を無償貸与する。災害救助,建物診断や住民の安全,二次災害の防止に向ける。また,NECカシオモバイルコミュニケーションズは,ラジオ付きソーラートーチ(懐中電灯)900個を提供する。さらにインターネットのサイト「BIGLOBE」では,チャリティー壁紙によって一般からの義援金を受け付けている。

 採用選考活動の延期についても,明らかにした。2012年度新卒採用の採用選考開始時期を,当初予定の4月1日から6月1日以降に延期した。今後の採用スケジュールは,被災した学生への配慮や全国の学生の安全性確保および選考機会の公平性の観点から検討を行い,詳細については後日,同社の採用ホームページにて案内する予定とする。

 今回のお知らせの最後では,NECグループ各社と各事業場において実施中の節電対策を紹介した。すなわち,計画停電に対応した勤務時間の変更,エレベータの稼動台数の削減,社名看板や自動販売機等の消灯,執務フロアにおける照明の昼間の消灯,時間外空調の停止などである。