ニコンが「東日本巨大地震」が同社へ与えた影響を発表した。発表によれば,同社はまず今回の地震によって被災した方々に対し「心よりお見舞い申し上げます」と述べた上で,同社の被害状況などを明らかにした。

 被害状況は,まず人的被害について従業員に負傷者が出ており,現在は家族を含めて更なる情報収集に努めているとした。次に設備などの被害について,グループ会社の仙台ニコン(宮城県名取市),宮城ニコンプレシジョン(宮城県刈田郡蔵王町),栃木ニコン,栃木ニコンプレシジョン(いずれも栃木県大田原市)をはじめとする子会社および製作所において,設備および建屋の一部損壊などの被害が発生している。これによって操業を停止し,現在は詳細を調査中である。一部の要員が出社して復旧作業に当たっているものの,ライフラインなどが遮断されている地域があり,再開のメドは立っていないとした。

 このような状況に対し,同社は2011年3月11日付で社長を本部長とする緊急対策本部を社内に設置,対策を進めている。さらに各カンパニーにも事業継続チームを設置,通常業務再開に向けて努力していると言う。なお,今回の災害および計画停電に伴う同社業績などへの影響については鋭意把握に努めており,影響の拡大が見込まれると判断した場合には速やかに公表するとした(発表資料)。