配光角300°のLED電球。昼白色(左)と電球色(右)の2種類がある。
配光角300°のLED電球。昼白色(左)と電球色(右)の2種類がある。
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内部構造。左が新製品。中央の高くなった部分は温度が上がり難いため、熱に弱い電子部品などを配している。その周囲にLEDパッケージを円周状に配置した。右は従来製品。
内部構造。左が新製品。中央の高くなった部分は温度が上がり難いため、熱に弱い電子部品などを配している。その周囲にLEDパッケージを円周状に配置した。右は従来製品。
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配光を広げる仕組み。2段の反射板で背面方向と側面方向にも光を導く。
配光を広げる仕組み。2段の反射板で背面方向と側面方向にも光を導く。
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LEDシーリングライトの新製品。照射面は四角形。
LEDシーリングライトの新製品。照射面は四角形。
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主に下面を照らす直接光と側面や背面を照らす間接光の組み合わせを変えられる。上段は普段モードで調色したところ。左下はくつろぎモード、右下はシアターモード。
主に下面を照らす直接光と側面や背面を照らす間接光の組み合わせを変えられる。上段は普段モードで調色したところ。左下はくつろぎモード、右下はシアターモード。
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直接光と間接光の上下2段にLEDモジュールを配している。
直接光と間接光の上下2段にLEDモジュールを配している。
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発表会場には女優の三船美佳さんも。
発表会場には女優の三船美佳さんも。
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 パナソニックは、LED照明「EVERLEDS」シリーズの新製品として300°の配光角を持つ口金E26対応のLED電球、および調光/調色/配光切り替え機能を搭載したシーリングライトを発売した(ニュースリリース12。白熱電球と同程度の配光角を持つことから、これまで広い範囲を照らせないためにLED電球への置き換えが難しかった照明でも同等の照明効果が得られるとしている。

 今回のLED電球の最大の特徴は、光源(LEDパッケージ)をグローブ(半球状のカバー部)内に円周状に配置した上で、一部に開口部のある2つの反射板を設けた点にある。LEDパッケージから出た光は、1段目の反射板で背面方向(通常は天井側)に反射されるのに加え、開口部を通った光の一部が2段目の反射板で横方向に反射される。直進した光は、半球状のグローブで拡散される。これにより、白熱電球と同程度の広い配光角を得られる。光色は、昼光色(色温度6700K)と電球色(同2800K)の2種類。昼光色の明るさは485lmで、40形の白熱電球に相当するとしている(電球色は390lm)。グローブを大型化した分、アルミニウム合金製の筐体の表面積が小さくなっているため、放熱にも工夫を凝らした。円周状に並べたLEDパッケージの中心付近の空間が比較的温度が低いため、そこに高温に弱いドライバICなどがくるように回路を配置した。価格はオープンだが、3500円程度を想定している。なお、60形白熱電球相当の出力の製品も検討しているというが、放熱の問題など技術的な課題があるとしており、具体的な製品化の予定はない。

昼は明るく、夜は間接照明


 新型のシーリングライトは、配光を切り替えられる機能が特徴だ。主に照明の直下を照らして部屋全体の明るさを確保する直接光用と、天井や壁面を照らす間接光用の2種類のLEDモジュールを2段に重ねた状態で搭載しており、それぞの明るさの配分を変えることで実現している。具体的には、直接光用のLEDモジュールを、照射面が四角形のシーリングライトの4辺に内側を向くように配置し、同LEDモジュールからの光を上面の反射板と下面の拡散板で下に向かって光を照射する。一方、間接光用のLEDモジュールを、直接光用のLEDモジュールの上の少し奥まった所に外側を向くように配置して、横方向に光を照射する。加えて、それぞれのモジュールに昼白色と電球色の2色のLEDパッケージを搭載。それぞれの発光の強弱を制御することで、調光と調色を実現している。例えば、朝は昼白色で明るく照らし、夜は照度を落とした電球色にしたり、間接照明だけにしたりするといった使い分けが可能だ。

 さらに、配光や調光/調色の機能を生かし、あらかじめ設定した4つの照明パターンをリモコンで簡単に切り替えられるようにしている。「普段」は、部屋全体を照らすためのパターンで、直接光、間接光ともに調光・調色を調整して記憶させておける。「くつろぎ」は間接光のみ、「勉強」は普段よりも明るくするもので直接光・間接光ともに昼白色を100%の照度、電球色を10%程度で光らせる。「シアター」は、テレビのある方向だけを間接光で照らすモード。薄型テレビの置いてある方向の壁だけを明るくすることで、画面を見やすくしながらホームシアターのような雰囲気を演出する。加えて、「エコナビ」機能も搭載した。照度センサで部屋の明るさを検知して、それに応じて明るさを0~100%の間で自動的に調光する。これにより外光が十分ある昼間は消費電力を抑えることが可能となる。市場想定価格は、10畳向けの単色が5万円程度、12畳向けの調色タイプが7万5000円程度となっている。