MIPSベースのプロセサを採用した,初のスマートフォン
MIPSベースのプロセサを採用した,初のスマートフォン
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 米MIPS Technologies社は,「2011 International CES」の開催に合わせて,MIPSアーキテクチャ採用のプロセサを搭載した初めての携帯電話機を展示した。会場付近のホテルのスイート・ルームで公開した。

 具体的には2機種あり,一つはAndroidベースのスマートフォン,もう一つは一般に「フィーチャーフォン」と呼ばれる低価格の携帯電話機である。こちらはeCosというオープンソースのリアルタイムOSで稼動している。これらの携帯電話機は中国市場で近いうちに発売される予定だが,現時点ではこれを販売するメーカーやブランド名は公表されていないという。

 スマートフォンに搭載されるプロセサは,中国のLSIメーカーであるIngenic Semiconductor社が開発した。動作周波数は400M~600MHzである。現在,携帯電話機市場ではARMアーキテクチャの寡占状態にあるが,MIPS社は「ARMアーキテクチャと比較してレジスタ数が2倍以上の32個あるため,MIPSの方が処理効率が高い」と主張する。デモでは,1GHzで動作するARMベースのプロセサを搭載したスマートフォンと比較して,400MHz動作でもレスポンスに差がないことを強調していた。

 一方,フィーチャーフォンが搭載するプロセサは,中国Actions社が開発した。動作周波数は300MHzだという。