写真1 会場前
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写真2 会場前には大きなビル群がそびえ建つ
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写真3 展示会場の様子,各LED産業基地が出展
写真3 展示会場の様子,各LED産業基地が出展
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写真4 中国らしいデザインによるLED照明
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表1:中国における国立工業団地・中国主要LED産業基地および主要企業
表1:中国における国立工業団地・中国主要LED産業基地および主要企業
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写真5 北京宇極科技発展有限公司(Beijing Nakamura-Yuji Science and Technolgy Co.,Ltd.)のブース
写真5 北京宇極科技発展有限公司(Beijing Nakamura-Yuji Science and Technolgy Co.,Ltd.)のブース
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写真6 深圳市旭光照明有限公司(Shenzhen Eco-Lighting Co.,Ltd.)のブース
写真6 深圳市旭光照明有限公司(Shenzhen Eco-Lighting Co.,Ltd.)のブース
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表2 中国の2009年の半導体照明産業規模
表2 中国の2009年の半導体照明産業規模
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表3 中国国内におけるMOCVD装置インストール数。2011年以降はCSAによる予想
表3 中国国内におけるMOCVD装置インストール数。2011年以降はCSAによる予想
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表4 チップの国内生産比率。なお,パワー・チップの70%以上を輸入に頼る
表4 チップの国内生産比率。なお,パワー・チップの70%以上を輸入に頼る
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写真7 基調講演の様子
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 2010年10月14日~16日,「第7回中国国際半導体照明展および半導体照明フォーラム(China SSL 2010)」が中国の深セン・コンベンション&エキシビションセンターで開催された(写真1,写真2)。このイベントは,国家半導体照明工程研究開発と産業連盟(CSA),深セン市政府,中国照明学会(CIES),中国照明電器協会(CALI)などが主催するもの。展示会とセミナーがあり,展示会場では194社が出展し,セミナーでは19のセッションが催された。

展示会場:中国各地国家開発センター,日本,米国,台湾,韓国などから出展


 展示会場では深センの企業をはじめ,国家の半導体プロジェクト「863プロジェクト」で選定された国家開発センターがある大連や深セン,南昌,厦門からの出展があった(写真3,写真4,表1)。さらに,恵州,石家荘,広東,揚州,杭州,西安,天津,ウェイファン,黒龍江など地域から出展があり,現地企業の紹介や現地企業との研究開発成果を展示していた。なお,国家開発センターがある上海張江高科技園からの出展はなかったが,上海藍宝らが独自に出展をしていた。

 日系企業としてはDISCO HI-TEC社やPanasonic SH Industrial Sales社,韓国からはSeoul Semiconductor社,台湾からはEpister社が出展した。LED製造の基幹装置であるMOCVDについては,装置メーカーのAIXTRON社とVEECO社が展示していた。

 出展企業の展示内容を見ると,蛍光体に関する内容が目を引いた(写真5)。日本からの資本が入る北京宇極科技発展有限公司(Beijing Nakamura-Yuji Science and Technology Co.,Ltd.)が出展していた。同社はシリケート系やYAG系蛍光体の販売を進めている。現在中国において蛍光体を扱う企業は4社程度で,米Intematix社と根本特殊化学株式会社の2社がほとんどを供給している。ただし,中国国内での蛍光体の生産も進んでいる。前出の北京宇極科技発展有限公司がシェアを伸ばしているほか,大連の路美グループの路明発光科技股份有限公司(Dalian Luminglight Co.,Ltd.),江蘇博睿光電有限公司(Bree Optronics Co., Ltd.)などが生産をしている。

 LEDランプ関連では,深セン市旭光照明有限公司(Shenzhen Eco-Lighting Co.,Ltd.)など出展していた(写真6)。同社は,LED Tube,LED電球,PAR30,PAR38,LED Panel Lampなどをラインアップにそろえている。同社によれば,日本市場において,自動調光機能が付いた同社製LEDランプの需要が高まってきたという。

セミナー:中国半導体照明産業規模2010年は1200億元に


 セミナーでは,国家半導体照明工程研究開発およびCSA,General SecretaryのWu Ling氏が,現在の中国における半導体照明産業について講演した。
 Wu Ling氏によれば,中国の半導体照明産業には2009年の段階で約4000社の企業があり,827億元(約1兆751億円)の市場規模までに成長しているという(表2)。市場規模拡大の勢いは強く,2010年8月末には早くも前年を上回る900億元(約1兆1700億円)まで成長したとする。2010年末には1200億元(約1兆5600億円)まで拡大すると予想しており,成長率は昨年比40%にもなる。さらに,2010年から2015年にかけての年平均成長率を35%と予想し,2015年には5000億元に達するとみる。

 中国での投資状況についてもWu Ling氏は講演で触れた。それによると,2010年には300億元超える金額が投資されている。このうち,エピ(半導体材料の単結晶成長)やLEDチップ製造には150億元を超える額が投資されたという(表3,表4,写真7)。

 このほか,セミナーでは2010年から「日本SSL実装技術」セッションが設けられ,TOWAやトクヤマ,松下ファクトリーソリューション,テクノローグ,サンユレックなどからの講演があった。MOCVDのセッションでは,大陽日酸イー・エム・シー 代表取締役社長の松本功氏,Veeco社などからの講演などがあり,多くの聴衆が耳を傾けた。