米Microvision,Inc.は,1280×720画素のHD映像を投射できる超小型のレーザ・プロジェクターを開発し,幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2010」に出展した。明るさは15lmである。「2011年に量産化する予定」(同社の説明員)。
開発品は,RGB3色のレーザを光源とし,MEMSミラーを走査することで,映像を投射するもの。Microvision社は2010年3月に,同様の技術を用いた848×480画素の映像を投射できる超小型プロジェクター「SHOWWX」を製品化済みである(Tech-On!の関連記事1)。1280×720画素のHD映像を表示するため,MEMSミラーなどの光学システムを新たに開発したとする。
開発品の外形寸法は118mm×60mm×14mmであり,現行機種であるSHOWWXと同一。搭載するLiイオン2時電池の容量は1800mAhで,「90~120分駆動できる」(同社の説明員)とする。
HMDやHUDも出展
Microvision社は,ヘッドマウント・ディスプレイ(HMD)とヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)の試作機も出展した。共に,SHOWWXに搭載する光学システムを用いる。
HMDは,MEMSミラーで走査した映像を,導光板を使ってメガネのレンズに表示するもの。画素数は848×480。明るさなどの仕様は「非公開」(同社の説明員)とする。「2年前に軍事用途では実用化されている。今後は民生用途でも提案していく」(同)という。
HUDは,車載用途に向けたもの。ユーザーの約2m先に,最大で3万cd/m2の明るさの映像を表示できる。画素数は360×120,コントラスト比は1万対1である。「既に国内外の自動車メーカーと共同で検討を進めている」(同社の説明員)とする。