Light Peakに対応するテレビの試作機
Light Peakに対応するテレビの試作機
[画像のクリックで拡大表示]
テレビの背面にLight Peakの接続部を設けた
テレビの背面にLight Peakの接続部を設けた
[画像のクリックで拡大表示]
試作システムは,Blu-ray Discプレーヤーを内蔵するパソコン,外付けHDD装置(中央),テレビ,そして小型アダプタで構成する
試作システムは,Blu-ray Discプレーヤーを内蔵するパソコン,外付けHDD装置(中央),テレビ,そして小型アダプタで構成する
[画像のクリックで拡大表示]
HDD装置で映像データを扱う速度を表示
HDD装置で映像データを扱う速度を表示
[画像のクリックで拡大表示]
小型アダプタ
小型アダプタ
[画像のクリックで拡大表示]
パソコンのLight Peak接続部。コネクタやレセプタクルはUSB用のものをベースに試作している
パソコンのLight Peak接続部。コネクタやレセプタクルはUSB用のものをベースに試作している
[画像のクリックで拡大表示]
Light Peakの光信号送受信部は,最奥部に設けられているもよう
Light Peakの光信号送受信部は,最奥部に設けられているもよう
[画像のクリックで拡大表示]
試作機の周囲を取り囲む参加者
試作機の周囲を取り囲む参加者
[画像のクリックで拡大表示]

 米Intel Corp.は,光伝送の外部インタフェース「Light Peak」に対応するテレビを試作,開発者向け会議「Intel Developer Forum 2010(IDF 2010)」(2010年9月13~15日,米国サンフランシスコ)の会場で初公開した。

 Light Peakは,10Gビット/秒以上のデータ伝送速度を確保できる光インタフェース技術。Intel社は,USBやDisplay Port,PCI Expressといった各種インタフェースの信号伝送を,将来的にはLight Peakの光インタフェースを物理層に使って統合し,コネクタやケーブルの必要数を削減することを目指している。同社は既に,Light Peak対応ノート・パソコンの試作機を,2010年4月に中国・北京で開催された「Intel Developer Forum 2010 Beijing」で披露していた(Tech-On!の関連記事 )が,テレビの試作機を見せるのは今回が初めて。会場ではテレビのほか,パソコンやノート・パソコン,外付けHDD装置,プロ向け映像編集装置などの,Light Peak対応の試作機を披露している。Intel社は2011年中に,Light Peak対応のネットブックなどが発売されることを目標とする。

 展示したLight Peak対応テレビは,韓国Samsung Electronics社製のテレビをベースに試作したもの。テレビの背面に,Light Peakの接続部を設けた。パソコンのBlu-ray DiscプレーヤーのHDコンテンツを,Light Peakの専用ケーブル(ガラス製光ファイバ)を使ってテレビに送り,再生した。パソコンとテレビの間に外付けHDD装置を設けており,テレビへの動画転送とHDDへの記録を同時に高速で実行できることをアピールしている。また,途中に外付けHDD装置を挟むことで,ディジー・チェーン接続のトポロジに対応できることも示す狙いがある。実演では約6Gビット/秒のスループットで映像信号を扱えることを示した。

 転送した映像データは1080pのHDコンテンツ。Light Peak上でどのような伝送プロトコルを用いているかは明らかにしていないが,HDMIやDisplayPortなど各種プロトコルに対応できることを訴えていた。実演にはこのほか,テレビとLight Peak経由で接続する小型アダプタを用意し,このアダプタ経由で各種のほかのインタフェース対応機器との接続も想定するという。

 試作システムでは, USBコネクタを基にした専用コネクタおよびレセプタクルを利用した。ただし,「このコネクタはあくまで試作品であり,実際の製品化時にはこのコネクタ形状が必須ではない」(Intel社のブースの説明員)としている。

 展示会場周辺には,Light Peak対応システムを一目見ようと,多数の参加者が詰め掛けた。参加者からは,発売時期やケーブルの特性,コネクタ形状などへの質問が飛んでいた。