図1 筐体には「Qi(チー)」マークが
図1 筐体には「Qi(チー)」マークが
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 エム・シー・エム・ジャパンは,ワイヤレス給電の業界団体であるWireless Power Consortium(WPC)が策定した規格に準拠した製品の受注を開始する。発売するのは香港ConvenientPower HK Ltd.の「Dragon」という給電パッド。筐体には,WPCの規格に準拠していることを表す「Qi(チー)」マークが付く(図1)。

 Dragonのほか,受電端末側は米Apple社の「iPhone」用受電ケースのODM製品を販売する。携帯電話機メーカーへの受電用ケースのODM製品やモジュール製品の受注も開始する。

 WPCは2008年12月17日に設立された団体だが,対応製品が登場するのは今回が初めて。スマートフォンやデジタル・カメラなど出力5W以下の機器に向けた標準規格の策定が2010年7月23日に完了済みで,規格適合認定試験を進めていた(WPCの発表)。Qi規格に準拠した機器であれば,異なるメーカーの機器間でも充電が可能という。

 エム・シー・エム・ジャパンは,2010年6月にWPCに加盟した。WPCの主要メンバーの1社であるConvenientPower社とは代理店契約を結んでいる。ConvenientPower社のワイヤレス給電パッドは,同社が開発した「コイルアレイ方式」を採用する。給電用コイルを複数並べることで位置自由度を高めたことが特徴だ。また,2台の携帯機器に同時に給電することもできる。