ZTE社の会場ブースにおいて出展した
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EuFi 820
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ML120
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AL621
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 中国ZTE社は,日本市場のLTEサービスに向けた通信端末を試作,2010年7月14日から東京ビッグサイトで開催中の「ワイヤレスジャパン 2010」に出展した。機器組み込み用の小型送受信モジュールのほか,ノート・パソコンに接続して使うUSBアダプタ,無線LAN機能も併せ持つモバイル・ルータなどである。ZTE社は日本でのLTEサービス開始を好機とし,携帯電話事業者や通信機器メーカーへの採用を目指す考えだ。

 出展したのは,USB接続の「AL621」,組み込み用送受信モジュールの「ML120」,そして無線LAN機能も備えたモバイル・ルータ「EuFi 820」のコンセプト品である。ZTE社の担当者によれば,このうちの送受信モジュールは,実際に動作するワーキング・サンプルだという。いずれもFDD方式のLTE,UMTS(W-CDMA),そしてHSPA+の送受信に対応させることを想定している。ピーク時の最大データ伝送速度は,下り方向が100Mビット/秒,上り方向が50Mビット/秒としているが,いずれも目標値とみられる。EuFi 820には,GPS受信機能も内蔵し,位置情報サービスでの活用も視野に入れている。

 利用する周波数帯などは明らかにしていないが,日本市場での展開を見据え,NTTドコモがサービス開始予定の2GHz帯に対応する予定。さらに2012年ごろまでには,1.5GHz帯への対応も進めるとみられる。