「『電子の鼻』でワインの香りも分かります」,ベルギーIMECらが高感度のガス・センサ開発
ベルギーIMECとオランダHolst Centreは,高感度のガス・センサを開発した。ppm台の濃度のガスを検知できるという。寸法も従来より小型化し,「Electronic Nose(電子鼻)」として,食品管理やヘルスケア,ガス漏れなどの検知に利用できるとする。
このガス・センサは,電子回路を集積したICのように,小さなMEMS160個を9mm×9mmのチップ上に集積したもの。個々のMEMSは,「橋」のような形状をした振動子の一種で,圧電材料が埋め込まれている。
ガスの検知の原理はこうだ。まずこのセンサ・チップに,検知したい特定のガスを吸着する高分子材料を塗布しておく。ガスを吸着すると,MEMSの共振周波数が変わるため,圧電材料が発する電位の周波数も変わる。これによって,ガスの吸着を検知できるというわけだ。
吸着剤は,インクジェットでMEMSごとに塗り分けることができる。これによって,複数種類が混合したガスの成分比を検出することができるという。
センサの消費電力は,各MEMSごとに1μW以下と小さい。
現在,IMECらはこのセンサ・チップと信号の読み出し回路とを1チップ上に集積する開発を進めている。現在利用している吸着剤の組み合わせでは,ワインやチーズの香りの鑑定ができるようになるとする。将来的には人の喘息や肺ガン,腎臓病などの嗅ぎ分けにも使える可能性があるという。
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