図1 CEDEC関係者の集合写真。左から4番目の人物がCEDEC組織委員会 委員長でスクウェア・エニックスの吉岡直人氏。
図1 CEDEC関係者の集合写真。左から4番目の人物がCEDEC組織委員会 委員長でスクウェア・エニックスの吉岡直人氏。
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図2 予定講演の例
図2 予定講演の例
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図3 参加者数の推移
図3 参加者数の推移
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図4 のべ聴講者数の推移
図4 のべ聴講者数の推移
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 コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は, 2010年8月31日~9月2日に開催される国内最大のゲーム開発者会議「CEDEC 2010」(公式Webサイト)の開催概要を発表した(発表資料)。「日本のゲームを元気にしたい」(CEDEC組織委員会 委員長でスクウェア・エニックスの吉岡直人氏)とし,新企画の導入や,情報発信の強化に乗り出す(図1)。新企画として導入するのは,「新たな講演形式の導入」,「新たな受講者参加型企画の立ち上げ」などである。

採択率30%の狭き門

 講演に関しては,従来の「セッション(講演時間60分)」,「パネルディスカッション」,「ラウンドテーブル」に加え,「ポスター発表」と講演時間が20分の「ショートセッション」を新設する。また,講演する講師の公募の強化をうたっており,集まった公募のうち,30%ほどの採択率を想定する。「厳しい採択率だが,講演のクオリティを上げるためには必要」(吉岡氏)とする。既に400件弱の公募が集まったという。

 受講者参加型企画としては,「超速碁九路盤(ちょう はやご きゅうろばん)AI対決」,「Photoshopペイントマイスター」「三日でゲームを作ってみる」の三つを行う予定だ。例えば超速碁九路盤 AI対決では,コンピュータ囲碁を題材とし,囲碁AIプログラム同士の対局を行う。AIプログラムは広く一般から募集するという。

ニコ動でも配信

 情報発信の強化に関しては,プレス・ルームの設置や,一部講演での日本語から英語への同時通訳を実施する。加えて,一部の講演を動画共有サービス「ニコニコ動画」にて配信する予定。「Twitter」との連動も視野に入れている。

 このほか,「CEDEC DIGITAL ARCHIVE(仮)」として,講演者に許可を得られたCEDECの講演資料をアーカイブとして公開する予定だ。

 CEDECは1999年に開催されて以来,2010年で開催12回目を迎える。3日間で約150講演を予定する。例えば,急成長を続ける,携帯電話機向けSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を運営するディー・エヌ・エー(DeNA)の代表取締役社長の南場智子氏などが登壇する予定である(図2)。

 最近ではゲーム開発者だけでなく,ゲーム業界外からの参加者も増えていると言う。今回は前回を上回る3000人の参加者数と,3万人を超える「のべ聴講者数(全講演の聴講者数の合計)」を目指す。将来的には参加者数を5000人にまで増やしたいとする(図3,4)。

<お詫びと訂正>記事掲載当初,記事中にあるコメントを発言した人物を,「CEDEC組織委員会 副委員長でバンダイナムコゲームスの斎藤直宏氏」としておりましたが,正しくは「CEDEC組織委員会 委員長でスクウェア・エニックスの吉岡直人氏」です。本文は既に修正済みです。この修正に伴い,図1の説明文も変更しました。お詫びして訂正します。