図1 フェムトセルを手に持つソフトバンクモバイル 代表取締役社長 兼 CEOの孫正義氏
図1 フェムトセルを手に持つソフトバンクモバイル 代表取締役社長 兼 CEOの孫正義氏
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図2 提供予定のフェムトセル(左)と無線LANルーター(右)
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 「2010年度中を目処に,携帯電話機用の基地局を倍増する」「家庭用の小型基地局(フェムトセル)を無償で提供する」(ソフトバンクモバイル 代表取締役社長 兼 CEOの孫正義氏)。同社は2010年3月28日,移動体通信網の強化に向けた対策「ソフトバンク電波改善宣言」を発表した。

 基地局に関しては,ソフトバンクがボーダフォンを買収後,「3年かけて倍増させてきた。それを1年かけてさらに倍増させる」(孫氏)計画だ。投資額は数千億円になる見込み。「現状,ソフトバンクのユーザーの98%が自宅で電波がつながる。ただし,(NTTドコモやKDDIなど)他社のユーザーでは99%だ。投資効率は悪いが,言い訳抜きでやる」(孫氏)。基地局の設置場所は,電波状況の悪いエリアの情報を受け付けるTwitterのアカウントを設けて,ユーザーの声を反映する計画とする。

 フェムトセルの提供サービスは,ユーザーが契約済みの有線ブロードバンド回線にフェムトセルを接続することで,その家庭専用の基地局として利用できるようにするもの。有線ブロードバンド回線を計画していないユーザーに対しては,「ソフトバンクの(ADSLサービスである)『Yahoo!BB』を小型基地局専用の回線として無償で提供する」(孫氏)。家庭向けだけでなく,店舗や企業に対しても無償で提供する計画という。共に,2010年5月10日にサービスの受付を開始する。

 このほか,無線LANのアクセス・ポイントの設置を検討している店舗や企業向けに,無線LANルーターを無償で提供する。サービスの受付開始は2010年5月10日である。