CdTe系太陽電池のメーカーである米First Solar,Inc.は,2009年および同年第4四半期の太陽電池モジュールの売り上げなどを正式に発表した。2009年の太陽電池出荷量は1.1GWで2008年の約2.2倍になった。2009年の売上高は20.66億ドル(約1860億円)である。2008年にメーカー別出荷量で1位だったドイツQ-Cells SGなどが出荷量を減らしたり,頭打ちだったりしているため,2009年はFirst Solar社が1位となる見通しである。

 最新の製造ラインでの製品のモジュール変換効率は11.1%で,2009年前半の10%台から11%台に載せた。2009年第4四半期の太陽電池モジュールの製造コストは同年第3四半期の0.85米ドル/Wから,0.84米ドル/Wに低減した。これには,同社が米オハイオ州に建設した新工場の費用やストック・オプションなどへの支払い分が含まれており,それらを別にした正味の製造コストは0.80米ドル/Wであるとする。

 2009年第4四半期の売上高は6億4100万米ドル,同期の出荷量は311MWで,太陽電池モジュール製品1W当たりの販売価格は,2.06米ドルと推定できる。1kW当たりでは約18万5000円ほどと,非常に安い。