Synaptics社のタッチ操作型スマートフォンのコンセプト機「Fuse」
Synaptics社のタッチ操作型スマートフォンのコンセプト機「Fuse」
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 米Synaptics, Inc.は2010年2月15~18日にスペイン・バルセロナで開催された「2010 Mobile World Congress」(MWC2010)に合わせて,2月16日夕に開かれた報道陣向けイベント「MobileFocus Global @ Barcelona」で,タッチ操作型スマートフォンのコンセプト機「Fuse」を展示した。

 同社はFuseを「タッチセンサを使いこなすことで,スマートフォンに新たなユーザー体験を加えられることを示すために制作した。現在は,顧客企業などに見せて,反応を探っているところ」(説明員)と説明する。

 Synaptics社はFuseの開発にあたり,工業デザインを手掛ける英TheAlloy社,ユーザー・インタフェースの開発を手掛けるスウェーデンAstonishing Tribe AB(TAT社),触覚フィードバック技術を持つ米Immersion Corp.の協力を得ている。プロセサは米Texas Instruments Inc.(TI社)から「OMAP 3630」の提供を受けている。

 Fuseは,静電容量式タッチセンサを,スクリーン面に加えて,筐体の裏面や側面にも配置している。さらに触覚フィードバック機能と3軸加速度センサーも備える。こうすることで,例えば以下のような直感的なGUI操作が可能になる。デモの様子は動画で見ていただきたい。

・筐体を傾けて画面をスクロール
・筐体の側面を指でなぞることで画面をスクロール
・筐体の裏面を指で探りながら,ポインタを移動(裏側の指の位置を画面を歪めて表現)
・筐体を二つの指で挟むことで選択

 Synaptics社はFuseを2009年12月14日に発表しており,2010年1月に米国で開かれた展示会「2010 Consumer Electronics Show」(CES)でも公開している。同社はMWC2010会場に公開されたブースを持たなかったが,協力企業である,TI社やTAT社,Immersion社のブースでFuseを見せた。

動画 Synaptics社のタッチ操作型スマートフォンのコンセプト機「Fuse」のデモ
(約1分15秒の動画)
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