図1 「Windows Phone 7 Series」を発表するSteve Ballmer氏
図1 「Windows Phone 7 Series」を発表するSteve Ballmer氏
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 米Microsoft Corp.は,スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2010」の会場に隣接するホテルで記者会見を開催し,同社の携帯電話機向けソフトウエア「Windows Phone 7 Series」を発表した。「従来の携帯電話機とは異なる体験をユーザーに提供できる。2010年のホリデー・シーズン(年末)には対応商品が購入できるようになる」(図1,同社 CEOのSteve Ballmer氏)という。

 Windows Phone 7 Seriesの特徴の一つが,携帯電話機で実行する複数のアプリケーション・ソフトウエア(アプリ)を統合する機能を持たせたこと(図2)。「People」「Picture」「Office」「Games」「Music+Video」などの分類で機能を統合する。例えばPeopleの場合,「Facebook」や「Windows Live」などといった あるユーザーとのコミュニケーション履歴を時間やユーザー単位で統合して表示することができる(図3)。「パソコンでは複数のアプリを立ち上げても閲覧に支障はでないが,画面の小さな携帯電話機は違う。Windows Phone 7 Seriesにより複数のアプリを快適に使用できるようになる」(同社 Corporate Vice President, Windows Phone Program ManagementのJoe Belfiore氏)。

 端末の開発および発売に向けて,通信事業者や端末メーカー,半導体メーカーとの協力体制は構築されているという(図4,図5)。発表で明らかにされたパートナー企業は,AT&T社,Deutsche Telekom社,Orange社,SFR社,Sprint社,Telecom Italia社,Telefonica社,Telstra社,T-Mobile社,Verizon Wireless社,Vodafone社(以上,通信事業者),Dell社,Garmin-Asus社,HTC社,HP社,LG社,Samsung社,Sony Ericsson社,東芝,Qualcomm社(以上,端末および半導体メーカー)である。

 なお,Qualcomm社は同社の同社の携帯機器用チップセット「Snapdragon」がWindows Phone 7 Seriesに対応したことを発表した。既にMicrosoft社および端末メーカーと製品開発を進めているという。

図2 Windows Phone 7 Seriesのメイン画面
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図3 「People」での表示例
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図4 Windows Phone 7 Seriesのパートナー企業(通信事業者)
図4 Windows Phone 7 Seriesのパートナー企業(通信事業者)
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図5 Windows Phone 7 Seriesのパートナー企業(端末および半導体メーカー)
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