図1  Sigma Design社のデモの様子。USB接続のUWB対応送信装置を外付けしたノート・パソコンから,受信装置を外付けしたテレビに映像を伝送し,ほぼリアルタイムで再生している。
図1  Sigma Design社のデモの様子。USB接続のUWB対応送信装置を外付けしたノート・パソコンから,受信装置を外付けしたテレビに映像を伝送し,ほぼリアルタイムで再生している。
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図2  Sigma Design社のUWB技術を利用した送受信チップセットを搭載した外付け装置。左が受信装置,右が送信装置である。
図2  Sigma Design社のUWB技術を利用した送受信チップセットを搭載した外付け装置。左が受信装置,右が送信装置である。
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図3  Wisair社のWirelessUSB対応チップを搭載した送受信装置の製品群
図3  Wisair社のWirelessUSB対応チップを搭載した送受信装置の製品群
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 UWB技術を利用して動画コンテンツを伝送するデモを,米Sigma Design社やイスラエルWisair社がそれぞれ,CES会場付近のホテルで披露した。いずれも小型の外付け型送受信装置を利用するものである。パソコン内で符号化した映像をUWB技術で伝送し,テレビに接続した受信装置内のデコーダで復号化してテレビに出力する。いずれの企業とも,UWB技術を利用することで,安価でかつ安定的なデータ伝送が可能になるとアピールしていた。

 Sigma Design社は,実効的なデータ伝送速度が130Mビット/秒のUWB技術を利用した送受信チップセットを新たに開発した(図1,2)。この送受信LSIは,外付け型の送信装置と受信装置がセットで価格150米ドルほどの商品での利用を想定したものだという。

 一方,UWB技術を利用した無線通信規格「WirelessUSB」に対応した製品群を披露したのが,Wisair社である(図3)。実効的なデータ伝送速度は200Mビット/秒ほどとする。

 同社のWirelessUSB対応チップは既に30万個出荷されたという。パソコンに接続するUSBメモリ型の送信装置と,テレビと接続する小型受信装置がセットで129~179米ドルで販売されているとする。同社のチップは,CMOSプロセスによって製造できるため,コスト低減に有利とし,外付け型の小型送受信装置をセットで,「100米ドル以下で販売することも可能」(説明員)とみている。