停泊中にLiイオン2次電池から船内に電力を供給する
停泊中にLiイオン2次電池から船内に電力を供給する
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 商船三井と三菱重工業,三洋電機が共同で研究開発している「自然エネルギーを利用したハイブリッド自動車船」が,国土交通省の「船舶からのCO2削減技術開発事業」の補助対象事業として採択された。太陽電池とLiイオン2次電池を組み合わせて,船舶からのCO2排出量を削減する技術の確立を目指す。

 開発するのは,航海中に太陽電池で発電した電力をLiイオン2次電池に蓄え,停泊中に消費するシステムである。停泊中は既存のディーゼル発電機を停止して,ゼロ・エミッションを達成できる。このシステムを搭載した「ハイブリッド自動車船」を2012年に竣工し,実運航でCO2削減の効果を検証する。最大で200kWの太陽電池と3000kWhのLiイオン2次電池を組み合わせる計画である。

 商船三井は,2005年11月竣工の「EUPH0NY ACE」,さらに2008年5月竣工の「SWIFT ACE」で船舶に太陽電池を搭載した実績がある。今回の研究開発で,こうした取り組みをさらに加速させる。